Phantom road
□episode 24
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《コムイ…私の所へ来い。私がレベル4をひきつける…、お前達は私の内のイノセンスを持って本部を脱出しろ!
幸い方舟はまだアジア支部とゲートが繋がったままだ》
命を捨てる苦汁の決断。
コムイは顔をしかめてその結果を考える。そして出した答えは本部から撤退すること。コムイは昇降機に乗った。
――ドンッ
「コラッ!!君達は避難!!」
「できるか」
そこに乗って来たのは神田。刀を片手に彼は言う。どうやら引き下がる気はないようだ。
「ヘブラスカの所には俺のイノセンスもあるんだ。取ってこれませんでしたじゃシャレにならん。いざって時は俺が盾になる」
「!…そんなことで君の寿命を無駄に…っ」
神田の目を見たコムイは発した言葉を閉ざした。神田はその表情を見て口角を上げた。
「じゃあせいぜい俺の迷惑にならねぇように逃げ切るんだな」
それ以上コムイは何も言えなかった。それ以上言っても無駄だと判断したのだろう。
無線越しにヘブラスカに促されたコムイは神田とファインダー二人を乗せて降下した。
「降下!」
「どこへいくんですか?しつちょう。あそんであげましょう…じゅうびょうだけまってあげます」
昇降機に乗って下へ降りて行く。それ結界装置のなかでレベル4は見ていた。
そして悪夢のカウントが始める。
“ぜろ”
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