Phantom road
□episode 18
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「おいで、ルナ」
ロードは倒れたティキを抱きルナを呼んだ。ルナは迷いなくロードの元へ行った。
「アレン、動くな。
動いたら仲間の体に穴が開くよ?でもそんなけじゃ足りないからひとり…アレンの仲間にお仕置きしちゃうんだから」
その姿は先程とは違うノアの目。ルナは何も言わずアレンに切られ気を失っているティキを見ていた。
『(これ…何とかならないかな)』
そんなことまで彼女は考えていた。
それから間もなくしてラビが結界の中から出てきた。その姿は心が壊れた姿。
「アレン、悲しいお知らせが届いたよ。ラビの心が今死んじゃったみたい」
『「!」』
「さぁ、リナリーと人間を助けたかったらそれを殺さなきゃね、アレン」
『!』
「な…っ、ラビッッ?」
――ゴッ
「ぐあっ!!」
ラビがアレンを攻撃した。それも手加減なく本気で攻撃しているのだ。ラビは何かに取り憑かれてる…そう考えたアレンは退魔の剣をラビに刺した。
だが効果はない。
「殺さずの退魔の剣じゃ効かないよー?ラビは心を失っただけで魔が憑いたワケじゃないからね?攻撃するならッ、爪の左手にしなきゃ!!さあ早く…」
リナリーとチャオジーのいる結界の中にろうそくが入っていく。
「爪の武器に変えないと殺すよ?」
「卑怯よロードッ!!」
アレンが選べるワケがない。それをわかってロードは言っていた。
そしてアレンはどれだけ攻撃されたも爪の武器には変えようとしなかった。
「ラビ…僕の声、聞こえませんか…?」
「…」
「ここで…リナリーとチャオジー…それにルナを守れるのは僕らだけだって…クロウリーがいってたでしょ…」
『!…なんで、』
――何故自分まで守る対象に入るのか
ここまでノアに関わっている自分をまだ守る対象にカウントするアレンにルナは表情を曇らせた。
――グシャッ
それでもアレンの声はラビに届かず、ラビはアレンを殴った。
「リナリーが…っ、仲間を…僕らを世界より大事に想ってくれてるリナリーが泣いてしまいますよ…っ」
「オレはナカマじゃナい…」
冷たい言葉と重い拳がアレンに襲いかかった。そして拍車をかけるようにロードが言う。
「ブックマンはただの傍観者。記録のためにあんたたちの中に入り込んだだけ!!それがその子の本心なんだよ!!」
『本心…』
ラビの手には槌。彼はイノセンスを発動してアレンを攻撃しようとしてるのだ。
「“オレ”はブックマン次期後継者、それ以外何者でもない」
「ラビ…ッ」
――火判
「く…っ」
「アレンくん…っ!!」
ラビの火判はアレンに直撃すると誰もが思った。だがそれはルナの手によって止められた。
『…もう、沢山』
「ルナ…」
――ガッ
「!」
ルナはラビの胸倉を掴んだ。
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