Phantom road

□episode 12
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「いらっしゃいませエクソシスト様方。ここの店主のアニタと申します、はじめまして」


案内された部屋で待っていたのは女、アニタ。その姿に誰もが頬を赤く染めた。


「さっそくで申し訳ないのですが、クロス様はもうここにおりません」

『「Σえ?」』

「旅立たれました、八日程前に。そして…」


アニタは言いにくそうに口を閉ざした。その様子にルナは首を傾げた。


『そして…?』

「…旅立たれたクロス様を乗せた船が海上にて撃沈されました…」


告げられたのはクロスの死。

それは誰もが自分の耳を疑う言葉だった。だがクロスの弟子であるアレンはそれを信じなかった。


「師匠はどこへ向かったんですか?」

「え?」

「沈んだ船の行き先はどこだったんですか?僕の師匠はそんなことでは沈みませんよ」

「…………そう思う?」


その目には涙。クロスの死を一番認めたくなかったのは彼女なのかもしれない。


「マホジャ、私の船を出しておくれ。

私は母の代より教団の協力者として陰ながらお力添えしてまいりました。クロス様を追われるなら我らがご案内しましょう。

行き先は日本――江戸でございます」





























こうしてアレン達はアニタらの手を借りクロスが向かったとされる江戸へ行くことになった。





























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