Phantom road

□episode 03
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「やっぱり何かあったんだね」

『…何もないよ』


アレン達が汽車に乗ってイタリアに向かうのに対しルナはブラッドに乗りイタリアに向かっていた。

それはどうしても神田の隣にはいれない故の行動。


「古代都市マテールの亡霊…か」

『人形らしいよ』

「成程。人間の都合で造られて捨てられた人形か」

『そうだね』


下を走る汽車を見ながらルナは言った。

そして汽車の中では同じように空を飛ぶルナを見ている神田。余程彼女が失踪しないか気になるようだ。


「君とルナはどういう関係なんですか?」


どうしても気になったアレンは神田にルナの関係を訊ねてみた。神田は少し間をあけると不機嫌な顔で答えた。


「恋人」

「何堂々ウソついてるんですか」

「…あいつと再会したのは六年前」

「再会…?」

「そんときは泣きついてきて昔と変わらず泣き虫だった。だがその次の日からあいつは俺を避けて挙句の果てには失踪した」

「…」

「…あいつはただの幼馴染だ」


余計なことを言ったと言わんばかりの顔をそらしどこか悲しそうな表情で窓のむこうのルナを見ていた。

アレンは何も言わずそれを見ていた。





























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