Phantom road

□episode 01
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『結局だね、やっさしー』

「それはルナも一緒でしょう?」

『私はあそこに帰りたくないだけ』

「嫌いなんですか?教団」

『ん〜…嫌いだけど好き、みたいな?』

「?」


二人はジャンの家に来ていた。アレンがどうしてもジャンの事が気になるみたいで…、だがそれとは別にルナは少しでも多く教団にいく時間を遅らせたかった。


「はい?」


出てきたのは大きな体をしたピエロみたいな顔をした人。


「あ、あの…ジャンくんのお宅だと聞いて来たんですが、ジャンくんはいますか?」

「ジャンぼっちゃまですか?いらっしゃいま…」

『「Σ!?」』


――グチャッ


階段の上にいた大きなメイドは二人の上に落ちてきた。彼女を押したのはジャン。


「何しに来たんだよ」

『お…重っ、』

「説教でもしにきたのかよ。お前の言うことなんか聞かないぞ」

「ジャ…ジャン…キミって奴は…」

「行こうぜレオ」


そう言ってジャンは去って行く。

その後ろを何も言わず着いて行く少年を見て同じことに気付いたふたり。


「待つんだジャン!!その子は…」

『この…っ』

「Σ!」


ルナは自分にのしかかっているメイドを持ち上げ立ち上がった。そのことに目を見開いて驚くアレン。


「その体のどこにそんな力が…((汗」

『何か文句でも?(ギロ』

「ありません(汗」

『先に行ってて』

「はい、ありがとうございます!!」


そう言うとアレンはジャンを追い掛けた。ルナはそれを見送ると自分も向かった。


「マナ・ウォーカーと関わりがある」

『クロスが言ってた子だよね』


先程までずっと黙っていたブラッドはそう言った。その表情はさっきまでのちゃらけた表情とは違う真剣なもの。


『寄り道して正解かもね』

「うん」


ひとりと一匹はアレンの後を追い掛けた。































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