Phantom road

□episode 18
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――ドンッ


リナリーは目の前で傷ついていく仲間を前に耐えられなくなり結界を蹴り始めた。


『リナリー』

「ルナ…!!助けてよ、アレン君を…ラビを、」

『信じよう、諦めず』

「ルナ…」

『リナリーが戦えないのは事実。今は彼らの勝利を祈るしかできないじゃん』


ホントは自分だって戦いたい。だけど戦えない。ルナがノアを怨む理由もなければ彼らと戦う理由もない。

だけど仲間も守りたい。


『なんて…我侭』

「…」


ロードはルナの独り言を黙って聞いていた。そんなときアレンとティキがいた空間が裂かれた。


「何かあったの?ティッキー」

「…ビックリ人間ショー?」

「は?」

「ビックリしすぎて全然笑えねェっつの。良くないものを呼び起こしたか…?」


現われたアレンが手にしている大剣はロードやティキ、そしてルナまでもがよく知るもの。


『アレン…?』


それは伯爵の影が見え隠れしている。同じエクソシストなのに何故かアレンに恐怖を抱いたルナ。


「お前って…何でそんなに頑張んだよ?」

「あなたたちにだって…わかるはずだ」

「!」


アレンは迷いなくティキを斬った。だが彼は血を流すことなく、浮き出たのは十字架。ティキは頭を抱えて苦しみ始めた。


『あれは…“退魔の能力”だ』

「退魔…?」

『ティキを斬るんじゃなくて彼の中のノアをアレンは斬ったんだよ…』

「ティッキー」


ロードはルナの話を聞いてまずいと感じティキの元へ行こうとした。だがティキは手を前に出しロードの助けを拒んだ。


「いい…」

「この席から退席しろティキ・ミック!!」



――ズッ


ティキの腹に退魔の剣が刺さった。ティキはそれをよけようともせずモロくらった。


「悪いな…ロード」


剣を抜いたと同時にティキの額にあった聖痕が消えた。


「やった…やったッス!!悪魔を!敵を倒したヒャッホォ!!」



――ドッ



アレンの勝利を喜んだチャオジーの背中にろうそくが刺さった。


「チャオジーッ!!」

「動くな。動いたら全員殺す」


そう言ったのはロード。

ルナ以外の人間にロードのろうそくが向けられた。





























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