Phantom road
□episode 15
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『「はれ…?」』
≪は?どうかした!?≫
「あ、いえ…予想と違ってて」
方舟の中は真っ白なレンガの町だった。だがそこには人の姿なんてものはなくて…。
――…メ、…な
『!』
「ルナ…?」
進めていた足を止めたルナ。その表情は何か不思議なことがあったと言わんばかり。
≪どうかしたかい?ルナ≫
『…いや、何でもない』
「?」
ふたりは再び足を進めた。どこか不安を感じさせる表情で足を進めているアレンに対してルナは方舟に興味津々だ。
「みんなは…大丈夫でしょうか?」
『…』
≪不安なときは楽しいコトを考えよう≫
「楽しいコト…?」
≪あれっ?思いつかないかい?例えばね…
“みんなが帰ってきたら”
まずはおかえりと言って肩を叩くんだ。で、リナリーとルナを思いっきり抱き締める!≫
『Σえ…』
≪アレンくんにはご飯を沢山食べさせてあげなきゃね。ラビはその辺で寝ちゃうだろうから毛布をかけてあげないと。大人組はワインで乾杯したいね。
ドンチャン騒いで眠ってしまえたら最高だね…。
そして少し遅れて神田くんが仏頂面で入ってくるんだ≫
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