狐物語
□紅イ月
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空には月が煌々と照っていた。
血のように真っ赤な月が・・・
それを振り切るようにして僕は走った。
奴に追いつかれないように・・・
ただひたすら走った。
自分の四肢から。
体から紅い雫が地面に点を描こうが構わず。
ただただひたすらに走った。
走って走って走って・・・
紅い月に追いつかれないように・・・
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