腐りの書
□バスクリーニング
1ページ/3ページ
「「・・・」」
日向家、浴室
そこで立ち尽くす二人の男
「・・・で、どうすんだい?先輩」
「俺に聞くんじゃない」
赤い髪の男、ギロロと金髪の男、クルルは何をしていいか解らず、立ち尽くしていた
「大体よ・・・何で俺達まで巻き込まれんだ?こういうのは隊長の仕事だろ」
「それも俺の知ったことじゃない・・・まぁ、仕方がないと俺は腹をくくっているから今更何でもないがな」
「・・・それもこれも全部隊長が腑抜けてっから・・・」
「それについては反論出来ない・・・と、言うかしない」
「で、その問題の隊長はどこ行った?」
「大方、冬樹とガンプラでも買いに行ったんだろ」
「・・・あのクソ隊長・・・後で覚えてろ・・・」
「・・・こうしてても時間が過ぎていくだけだ。手っ取り早済ませるぞ」
「それが出来ねぇから今こうしてんじゃねぇの?」
「・・・」
しかし、こうしてても無駄なのはクルルにも解っていた
だからといって何をすればいいのかが解らない
方や戦場でいくつもの死線を超えてきた男
方や部屋にこもり、いくつもの発明品を生み出している男
そんな二人に風呂掃除をしろなど、猫に文字を書けと言っているようなものだ
「しかし・・・夏美が帰ってくるまでに終わらせなければ・・・」
「殺されるな。確実によw」
「想像しただけで恐ろしい・・・;」
「いつだっけ?帰ってくんの」
「あー・・・詳しくは解らんが6時過ぎには帰ってくるだろう」
「あと・・・6時間後?」
「ああ」
「ふーん・・・じゃ、まぁ適当にやるか・・・スポンジとかいうのでこしればいいんじゃねぇの?多分」
「これじゃ駄目なのか?」
「・・・先輩、それ金網たわしだから。こしったら傷つくから」
「そうなのか?なら仕方ないな・・・」
「先輩さぁ・・・ホント頭悪いよな」
「う、うるさい!;;;」
「はー・・・どっかに洗剤とかいうのあんだろ・・・それまず探そうぜ」
「ああ・・・」
――10分経過
「せんぱーい。あったー?」
「これか?」
「ん、多分それ。じゃあ分担すっか。俺風呂ん中やるから先輩洗面所・・・だっけ?やって?」
「ん、解った・・・怪我するなよ?」
「しねぇよ。んな地雷でも仕掛けてあるわけじゃねぇんだから」
「そ、そうだな・・・すまん」
「じゃーな」
「ああ」