短編

□似た者同士
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「きゃーッ沖田くんと神威くんよ!!」

「いいよねあの二人…ルックスがヤバすぎるもんっ!!」


後ろできゃーきゃー言ってる女には目もくれず俺は沖田と廊下を歩いていく。

目的地は俺達しか知らない、言わば秘密基地…


「「神楽を愛でる会部室!!」」


それがこの狭い部屋につけられた名称。

しかしこの部屋には俺達を癒す、最高のコレクションが貯蔵されているのだ。

「お兄さん、例のブツはありますかィ」

「あぁもちろん。ほらコレ」


それはビニール袋に大切に入れられた…ティッシュ。

いや、これはただのティッシュではない!

神楽がグロスデビューした時使ったティッシュなんだ!!


沖田は既に袋の中のディッシュを眺めていた。

「はー…このティッシュがチャイナの唇に…」

「眺めるだけにしてヨ。ほら貸して、保存しとくから」

「へィへィ」


俺は沖田からティッシュの入った袋を取り上げ棚にそっと置いた。

その隣には普通なら考えにくい異質な物がズラリと並んでいる。


それは使用済みの割り箸、紙コップ、ビニールでコーティングされた髪の毛、小さくなった石鹸…


どれも人から見ればゴミと称される物かもしれないが、俺達にとっては宝の山だ。

これらの宝は全て俺が集めた物。

もちろん家にもコレクションしてるよ♪

一番のお気に入りは神楽が三才の時のパンツ。

大切に保管して毎日おやつにしてるんだ〜黒


このコレクションを汚す奴は…殺しちゃうぞ♪


「なぁにやってるアルかァァァァ変態共ォォォォ!!!」


「「神楽!?」」


と…隣には銀八の姿が。

「…前々からお前らの行動に不信感を持ってたんだよ…それが来てみれば…ったく」


俺達はポカンとしていると神楽はゴミ袋を片手に宝をマジマジと見つめていた。

「…キモいアル不潔アルインモラルアル!!」

ガサガサと神楽は奥から宝をゴミ袋に入れていった。

ちょ、神楽!?


「何すんでィチャイナ!!」

「うっせーアル!これ全部私が出したゴミじゃねーか!!」

「ゴミじゃねーやィ!!これは俺の宝なんでさァ!!これがあるから俺は夜を過ごせるんでィ!!っあ、ヤベ」


沖田は部屋を飛び出していった。

神楽と話した事がそんなに興奮物なのか…

「おい神威」

「なぁに?神楽。俺は何もしてないヨ」

「…これは何アルか」


神楽の手には…


「あぁぁああぁあっ!!それは駄目ェェェェェェェ!!!」


それは神楽が初めて「お兄ちゃん」って呼んだ時の写真!!


「キモいアル!!しばらく私に近づかないで」


神楽を追いかける俺を銀八だけが見ていた。


「負けるな男達よ…」


銀八の懐にキラリと光る物が見えた気がしたのは気のせいだろうか?





似た者同士

END

後書き

あははは…

ごめんなさい!!キャラ崩壊ヤバイですね!!

ただ二人が変態なだけという…


 

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