短編

□涙の理由
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夕方、

空腹に負けてリビングへ向かうと、神楽がソファに体操座りで座っていた。

部屋は電気がついていないため薄暗く、シンとした部屋に少し身震いをする。


「神楽?」


電気をつけても神楽は無反応だ。


「何やってんの?夕飯食べよう」

「……」


神楽はキッと俺を睨み、部屋に戻ろうとした。

慌ててそれを引き留める。

何だというんだ。


「神楽、俺何かした?」


「……」


「黙ってちゃわかんないよ、何があったの?」

痺れを切らした俺は神楽の肩を掴み無理矢理自分の方へ体を向かせた。

「…!!」






神楽の青い瞳からは涙が零れていた。


神楽が泣くなんて…

「神楽…何があったか教えてくれない?」



神楽は涙をごしごしとふき、また睨み返した。


「…うるさい!!」


神楽は俺の手を思いきり振り払い部屋に戻った。

バタンと乱雑にドアを閉める音が聞こえる。



「…な…なに…?」


神楽が泣く、しかもあんな感情的になるなんて本当に何があったんだろう…。







−−翌日

「かーぐらっ」


次の日、俺は神楽の為に酢昆布、唐揚げやハンバーグなどを大量に用意し神楽を喜ばせようとする。

神楽の事だから好きなものをたらふく食べればきっと機嫌も直るだろう。


「ご飯食べよ?ほら、酢昆布もあるからさ」

「……」

「あー…神楽が食べないなら俺が食べちゃうよ?」

「……」

「んーッおいしいネ!やっぱり俺天才だと思うんだけど」

「……兄ちゃん」


神楽は絞り出した様な声で言った。


「…私、ブスで可愛くないな妹ネ?」



…は?

神楽から予想外の言葉が漏れる。

「何それ…誰が言ったの?」


すると神楽はカッと目を見開き俺に掴みかかってきた。

何!?なんで俺が殴られるわけ!?


「お前が!沖田に言ったんだロ!?私の事ブスで可愛くないって!!」


神楽は鬼の様な形相で睨み付ける。

てゆーか全然身に覚えがないんだけど。


「うーんと…何の事?」

「さっきから言ってるアル!!」




俺が神楽の事をブスで可愛くない妹と言ったらしい。

つーか…


「沖田って誰?」

「は?」


そう、自分の周りに沖田なんていないし。

大体俺が神楽の事そんな風にいうわけがないでしょ?


「え…じゃあ本当に違うアルか…?」

「全然知らないもん、神楽の勘違いー」


「…あんのサド野郎ォォォォォォォォッッ!!!」



神楽は雄叫びをあげる。

とにもかくにも神楽の機嫌は直ったわけだ。

さ、一緒にご飯…


カタリと俺は箸を置いた。



「神楽」

「キィーッッ!!アイツ騙したアルか!明日百倍にしてお返しするネ!!」

「…神楽」

「あーお腹空いたアル!昨日から何も食べてないのヨ〜胃が悲鳴をあげているネ」

「神楽、話聞いてくれない?」




神楽は俺の低い声に驚いたのか、びくっとして固まった。



「沖田って神楽の彼氏?」









お姫さまの涙の理由は俺に嫌われたと思ったから。


そんなお姫さまには俺が一生ついていてあげるから、王子さまはいらないよね?



涙の理由





END

終わりかた意味不明だ!!

そして突然の挿し絵すんまそ

 

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