短編
□過去と現在、そして未来
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「銀ちゃん、私外で待ってるネ。」
「ん?あー気を付けろよ」
さてと…
神楽はスーパーの外に出ると人通りの少ない路地裏に行く。
しばらく待つと…やっぱり。
「歌舞伎町の女王神楽様をストーカーとはいい目してるアルな。だけどやるならもっと上手くやるヨロシ。」
そこにいるのは予想通り、あの天人。
「気づいていたのか。」
「当たり前ネ。なめてんじゃねーぞ。」
そいつは笠を深くかぶっていて顔はよく見えない。
が、変人であることには違いないだろう。
「お前の望む世界に連れていってやろう」
すると天人は神楽の額に指を添えた。
「な…何するネ…」
どうしてだろう…
こんなの天人の指をへし折ってやればすぐなのに…
天人の赤い瞳を見たら動けなくなった。
ヤだ…
怖い。
「何してんの?」