夢のもつれ

□母さん
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「団長ー、食事中悪いんだがちといいか」


「ん?何さ阿伏兎」


いきなり現れた片腕は頭をボリボリと掻きながら出てきた。


「…嬢ちゃん、いい加減片腕っていうのやめねーか」

「何も言ってないアル」



あー、はいはいと言った具合に阿伏兎は諦めた顔で神威を見た。



「次の任務の話だ。」


その瞬間ビクリと肩が震えた気がした。


また殺しあい…?


「次って…えらい早いんだねェ」

「ま、任務っていっても対談だがな」

「た、対談…?」



私はほっと胸を撫で下ろす。

対談とかなら殺しあいではない。

それに私には直接的に関係ないだろうし。



「へー…また元老?」

「いや、鬼兵隊の高杉だ。」




「!?っ」





ガタンと私は椅子から立ち上がった。


その反動で椅子は倒れてしまう。


「た、高杉って…高杉晋助アルか?」

「?…嬢ちゃん知ってんのか」


知ってるも何も高杉は銀ちゃんの宿敵で、以前に一度やりあった事があるのだ。


「高杉って…鬼兵隊も春雨の一部なのカ?」


「一応はネ。でもほとんど野放し状態だよ」

「それは第七師団も一緒だろ」



高杉…


阿伏兎や神威の声など聞こえていなかった。



「その対談って私も行かなきゃいけないアルか…?」


神威はにこりと笑い、




「勿論。」






波乱の予感が止まらない。




 
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