夢のもつれ
□青と赤
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「ごめんなさい。妹の友達だったとは知らなかった…」
先程の女は新羅と同じように頭を下げる。
どうやら兄弟のようだ。
「私は咲夜(さくや)。神羅と新羅の姉よ。新羅のお友だちなんて…この子の事よろしくね」
柔らかな口調で言う咲夜。
白髪の長い髪は後ろで結わえられ風になびく。
その温かい笑顔が母を連想させる…
「…私は神楽アル。この星には兄貴と来たネ。」
「兄貴…がいるの?」
兄という言葉に反応を見せた咲夜。
「一応ネ。でもろくでもないヤツヨ。私の事妹だなんて思ってない…いい所なんてどこにもない、パピーを殺そうとした最低なヤツアル!!」
「……」
暫しの沈黙。
その沈黙を破ったのは新羅だった。
「神楽お姉ちゃん、私と遊んで!!」
「新羅!お前あんまソイツに近づくなよ!」
神羅も続く。
「…ごめんアル。私ついカッとなってしまったネ…」
すると咲夜は私をじっと見つめ静かに口を開く。
「私達にも兄がいたの」