夢のもつれ

□愛しい、けど届かない
1ページ/8ページ






目の前には幻覚ではない沖田の姿。

あぁ、今日は最悪な日だ。



「…何か用アルか。」


「別にィ、大した用はねェよ。」


なんだヨ…用がないならなんで声なんか…


「用がないなら声なんかかけんなヨ。私は忙しいネ。さっさと散るヨロシ。」


なんて悪態をついてみたら意外な答えが。


「あーそうですかィ。ぶっ倒れてもしらねーですぜィ。」




…何も言えなくなる。
こいつ私が具合悪いの気づいてたのかい。




「…ありがとネ。」



こいつにありがとうなんて言いたくないけどしょうがない。


すると沖田はみるみる顔を赤くしていった。


なんだコイツ…


暑さでおかしくなったのか?


でもそれを言った途端に目の前が真っ暗になった。


体も支えていられない。



「おい!!…チャイナ!!」



遠くで沖田の声が聞こえた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ