夢のもつれ
□愛しい、けど届かない
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目の前には幻覚ではない沖田の姿。
あぁ、今日は最悪な日だ。
「…何か用アルか。」
「別にィ、大した用はねェよ。」
なんだヨ…用がないならなんで声なんか…
「用がないなら声なんかかけんなヨ。私は忙しいネ。さっさと散るヨロシ。」
なんて悪態をついてみたら意外な答えが。
「あーそうですかィ。ぶっ倒れてもしらねーですぜィ。」
…何も言えなくなる。
こいつ私が具合悪いの気づいてたのかい。
「…ありがとネ。」
こいつにありがとうなんて言いたくないけどしょうがない。
すると沖田はみるみる顔を赤くしていった。
なんだコイツ…
暑さでおかしくなったのか?
でもそれを言った途端に目の前が真っ暗になった。
体も支えていられない。
「おい!!…チャイナ!!」
遠くで沖田の声が聞こえた。