atonement for beautiful sins

□ワナ×ヒソカ×TRAP!
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霧…。
ヌメーレ湿原に濃い霧が現れだした。


「ゴン、ルイ。もっと前に行こう」

「うん」
「ああ」

「試験官を見失うといけないもんね」 ゴン。

「…いや、そんなことより、ヒソカから離れた方がいい」

「ああ、そういうことね」

キルアの言葉でルイも納得。

「?」

わかってないのは、ゴンだけとなった。

「あいつ殺しをしたくて、ウズウズしてる」

「!」

「霧に乗じてかなり殺るぜ」

ゴンはそのキルアの予想に少し驚いた様子…。

キルアはそれを悟ったのか。

「何でそんなこと分かるのって顔してるね。
…まぁ、ルイは分かってるかな…?」
「…雰囲気? いや匂い?」

「うん。正解。オレとあいつは同類だからさ。
臭いでわかるのさ」


そう言われれば、ゴンは

「クンクン……。同類? あいつと? そんなふうには見えないよ?」

ゴンの行為にルイが半ば呆れて 
「……いや、ゴン。嗅んでも分かんないから」 

「オレは猫かぶってるからね。そのうちわかるさ」

「ふーん」
ゴンは頷くと 

「レオリオー、クラピカー。キルアが前に来た方がいいってさ〜」

などと人を驚かすようなこと叫ぶ。

「…おい、ゴン……」 とルイ。
キルアもおそらく彼女と同じ感情を抱いている。

そして返事が返ってきた。

「ドアホー。行けるならとっくに行ってる!!!」 
と遠くの方から。

でもさらにゴンは交渉しているのだから、もう何と言っていいのやら……。

「緊張感のねぇ奴…」
「アハハ……。でもそこが、ゴンのいいとこだから」


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