atonement for beautiful sins
□試験?!×旅立ち×出航
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「なんでなの?!」
思いつめていたミトが机をたたく。
一緒にいたおばあちゃんは平然としていた。
「ゴンには親がハンターだったってこと言ってない。
それに!! ゴンも何も聞かなかったのになんで?!」
「誰かに聞いたのかもしれんし、自分で決めたのかもしれん。
でもわしらにあの子を止める力は無い……。あのこの目は父親にそっくりだ」
おばあちゃんが遠い眼をしてそう言った。
ごめん…、ミトさん。オレずっと前から知ってたんだ……。
親父のこと。
♢♦♢
「いつ出発するの?」
家に帰って来たゴンにミトはそう尋ねる。
「……来週の頭にでも」
「そう」
ミトは短くそう答えて続けた。
「知ってたのね……。ジンの仕事」
「うん」
「あいつ、まだ小さかったあんたを捨てて行ったのよ。
それでも……」
ゴンはその言葉に一つ確信した。
「子供を捨ててまで続けたいと思う仕事なんだね」
そう言われてミトはゴンのほうを見る。
ゴンもミトをまっすぐ見つめて
「ハンターってそれだけすごい仕事なんだ!」
「ゴン……」
小さくつぶやくミト。
「あんたやっぱりあいつの息子だわ」
そう怒鳴って自分の部屋へ。
ミトさんごめんなさい……。ミトさんの言うとおりオレは親父の息子だから……。
だから……。
親父に会いに行くよ。
♢♦♢
「ルイ、あんたも行くの?」
ゴンが自室に向かった後、リビングに入ってきたのは
風呂上がりのルイ。
湿った髪をタオルで拭きながら、首を傾げる仕種を見せる。
「行くって?」
「ハンター試験」
ミトの返答にきょとんとした態度見せた彼女だが、すぐに笑顔を見せた。
「あ。あぁ。行くよ。
まぁ、ゴンなら心配はいらないと思うけど、ゴンがハンターになったら個人的に嫌なんだ。
それならオレもハンターになっていた方がいいと思うしね」
ルイの理屈はミトには理解できなかったが
それでも、そう、と一言返した。
「あんたがそう決めたのなら私は何も言わない。
けれども、あんたまでゴンに付き合うことはないのよ」
「ミト、何も言わないんだろう?」
ルイは頑なに自分の意思だ、という態度を見せた。
「分かったわ」
「大丈夫だよ、後悔しないよ。
オレもあいつも。
次会う時には、また元気に会いに来る。
これだけは約束できる」
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