atonement for beautiful sins

□@?×A?!×恐怖の選択!!
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「「オジサン! ありがと」」
港に着き、ルイとゴンは礼を言う。

「おお! ゴンにルイート。俺はお前らが気に入った。
だからいい情報をやろう。あの一本杉を目指しな」

そう言って船長が指さした先には、本当に杉の木が一本立っていた。


「ありがとう」
おそれを少しも疑わずして、ゴンは礼を重ねた。

真っ正直に信じたわけでもないが、ルイも頭をさげる。

そんな彼女を

「あ――、そうだ。ルイート」

と、船長が引きとめる。

ゴンは早速クラピカとレオリオのほうに向かったのでルイも追いかけようとしていたところだった。

「何?」

怪訝そうな表情で船長を振り返るルイ。


「お前の本当の名、ルイートじゃあないだろう?
どっかで見たことあると思ったら、写真n……」

ドサッ。

船長の言葉は最後まで続くことはなく、代わりに鈍い音と、呻き声。


「ゴメーンネ。それには応えられない。あんたには本当に感謝しているよ。ありがと」

鈍い痛みに耐えながら船長が聞いたのは、そんな彼女の言葉だった。


♢♦♢


「ルイ。船長になんか言われてなかった?」
「いや、別に。なんでもないよ」

ゴンの疑問に至極何もなかったかのように当たり前にそう答えるルイ。

「おい、ゴン! ホントに一本杉を目指すのか?!」

それでも、ゴンは疑わしげな目を向けてくるので
それをさらに誤魔化そうと彼女が口を開きかけたところをレオリオが意図せずして遮った。

それにより、ゴンの彼女への疑いの注意の意識はそれる。

「うん。だって船長が言ってたし」

やはり、微塵も船長を疑ってはいないのか、当然のように答えるゴン。

「ルイートもか?」
「ゴンが行くとこならどこへでも?」

「あ――――。クラピカは?! 間違ってるかもしれないのに行くのか」

「答えがどうであっても私は彼らに興味がわいた。
だからもう少し彼らと付き合ってみるよ」

「え―――」

どうやら、今時点では、レオリオだけが別行動をとる、ということなのだが
それは、彼にとって不服な様子。

そんな彼があまりにもうるさいので

「別にレオリオはバスで行けばいいだろ。
強制はしてないよ」

と、いつもの調子でルイは切り捨てる。
さしもの彼女の様子に
「ルイ、ひどいよ」
と苦笑いをもらすゴン。

「ホントのことだろ?」

呆れた様子で彼女は返すのだが

「あー! わかった。オレもついていくさ!!」

と、レオリオは、何か観念したように、文句を言うように彼らに同行することに決めた。

そしてこれが吉と出たのは言うまでもない。


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