■過去拍手文置き場
□■暑い季節に足を踏み入れたソルジャー達は己の装備に逡巡する。
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"■容赦ないな。ゴンガガ。と思った瞬間だった。
「ザックス、久しぶりー」
夏季の長期休暇を利用して、故郷のゴンガガに帰省したザックスに声をかけた。
「おー、長く休ませてもらってサンキュー」
特に用事もないので、ザックス分の当直を数回、交代した礼を言われる。
「気にしないで。どうせ暇だし」
セフィロスの非番の日は、一緒に出掛けたりもしたが、
それ以外は、特に用事もない。
お安い御用であった。
「んで、どうだった?実家」
すっかりリフレッシュした様子のザックスに、
少し羨ましいな、と思う。
「それがさ、聞いてくれ。不思議なことがあったんだよ」
ザックスが、真顔で話しかけてくる。
「何?不思議なことって」
「不思議なんだけどさ、」
「うん?」
「実家の電話が鳴って、俺が取ったんだけどさ」
「うん」
「オレから電話がかかってきたんだ」
「は?」
「だから、俺から電話がかかってきたんだって」
それって、ただの・・・・・・・
「まだあるんだ!」
ツッコミたいのをこらえ、続きを聞くことにする。
「うん」
「次の日も電話があって、俺、自分の断末魔聞いたんだ」
「何それ?」
「『母さん助けて!』って、すげー大変な声で!」
「わぁ・・・大変」
それって・・・・・・・・ただのオレオレ詐欺と、母さん助けて詐欺なんじゃない?
教えてあげようかとも思ったが、ザックスが、余りにも真剣に語るので、
他のソルジャーにも話している所を、見て楽しもうと、そのままにしておいた。
<おわり>