その他もろもろ
□フライングゲット
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稲妻のごとく速く、光よりも輝くあの子。
ドラゴン・キッド。
ホワン・パオリン。
まだ少女だが、ベテランヒーローや人気ヒーローを抑えて、人気はうなぎのぼり急上昇。
いつの日か、彼女がNo1ヒーローになる日も近いだろう。
それに引き替え自分ときたら…
イワン「…ふぅ〜」
相変わらず見切れるだけが取り柄の僕。
そりゃあ、企業から援助を受けてヒーロー活動をしているわけだから、アピールしなくては意味ないのだけど、
肝心のヒーロー活動としては微妙だと思う。
スカイハイさんはキング・オブ・ヒーロー、バーナビー君は今や人気ヒーローだし、
そりゃあ、下位にはワイルドタイガーさんやロックバイソンさんがいるけど、あの2人は僕なんかよりもヒーロー歴は長い。
このままヒーローを続けていいのだろうか。
イワン(でも、あいつのことを思うとな)
エドワード。
自分がいなかったら彼も今頃ヒーローとして活躍していただろうに。
ホワン「折紙サイクロン。どうしたの?顔色悪いよ」
ホワンがイワンの顔を覗き込む。
イワン「いや、僕は別にいつも通りですよ」
無理して作り笑いする。
本当は元気な気分じゃないのに、彼女の前に立つと無理して明るい自分を作ってしまう。
ホワン「ねえ。お願いがあるんだけど」
いつもは見せない上目づかいで、イワンに頼み込む。
イワン「な、何かな…?」
ホワン「付き合ってほしい場所があるんだけど」
イワン「へ?」