*物語集*
□あなたからの記憶2-1
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一人の少年が人で賑わう街中を歩いていた。
制服姿であるため、おそらく下校中なのだろう。
「おっ、コタ!また助っ人頼むぜ!!」
突然反対側の歩道から叫ばれる。
"コタ"と呼ばれた少年もとい虎太郎はふんわりと微笑んだ。
「おぅ、任しとけっ!」
そう返すと、叫んだ側は満足そうにうなずいて虎太郎とは反対側に歩いていった。
それを横目に見送りながら歩きだそうとした。・・・がその瞬間
ド ン
誰かとぶつかった。
「あっ、すみませ・・・・へっ?」
時が止まったような気がした。
長い
黒髪の
少女が
ゆっくりと
ドサァ
倒れた