A Battle In AnotherWorld

□-たからもの-
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………………



『こらっ、廉(レン)!!ちゃんと服を着なさい!』



………………


『ほら花音(カノン)も!ご飯こぼしちゃだめ!!』




………はっ!



いかんいかん。

俺、大人げねぇぞ。







……結婚から約3年。



俺と万南はまぁラブラブな、生活を送っている。


大切なことだから2回言うけど、ラブラブな。





そして、2人の子供に恵まれた。



双子の兄妹で、廉と花音。



廉は俺にそっくりで、花音は万南にそっくり!


自分で言うのもなんだけど、かなりの美形だ。


ま、俺と万南の子供だから当たり前だよな。






……まぁ、俺たちはそんな2人が可愛くてしょうがない。





……ただなぁ…


万南が奴らばっかに気を取られて俺をほったらかしなのが玉に傷。





べっ、別に寂しい訳じゃねぇけどな!!





『ほらっ、ブン太も何ぼーっとしてるの!早くしないと会社遅れちゃうよ!』

「おっ、おぅ…」




…前言撤回。


やっぱりちょっと寂しい。
















〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜



「ただいま〜」



夜、仕事を終えて帰宅したが返事がない。



「万南?寝てんのか?」



寝室を覗いてみると、万南は子供を寝かしつけたまま自分も寝ていた。




「…ったく、風邪ひくだろぃ…」



タンスから掛け布団を取り出して、万南に掛けた。




「…可愛い顔してな…」



こうして万南の顔を見てみると、やっぱり可愛い。




…あぁ〜、キスしてぇ





『…ん、ブン太…?』

「悪ぃ、起こしたか?」

『ううん、大丈夫。今から夕飯準備するね』

「おぅ、サンキュー」











「…なぁ、万南」

『んー?』




万南が温めてくれた飯を頬張る。



「…あのさ、」

「ママ〜…」




本題を出そうとした瞬間、声が聞こえた。



『廉、どうしたの?』

「ん〜、おトイレ」

『そっか。ブン太、ちょっと待っててね』

「おー…」






そんな子供達に嫉妬してる自分が情けねぇ。





しばらくして、トイレを終えた廉達が帰ってきた。





『ゴメンゴメン。…で、何?』

「…別に、何でもねぇ」





あー、大人げねぇ。





『…ブン太、何かあった?』

「何が?」

『なんか、機嫌悪いし』





言えねぇ。

自分の息子に嫉妬してたなんて。





黙り込んだ俺に、万南はクスッと笑った。







『わかった。ブン太寂しいんでしょ?』

「っな!ちっ、違ぇよ!」




やべぇ、どもっちまった。



『図星だ。可愛いなぁ、ブン太』

「にっ、ニヤニヤすんなよ!」

『ははっ、ゴメンね』

「は?」

『最近ブン太に構ってあげれないからさ』

「い、いや…それは、まぁ」




申し訳なさそうな顔をされると、こっちも申し訳なくなる。






『でも、私が好きなのはブン太だよ』

「っ、当たり前だろぃ」




『…でも、子供に嫉妬するのはねぇ』

「しっ、仕方ねぇだろい!」

『ブン太だって、あの子達のことを愛してるんでしょ?』

「…まぁ、俺の宝だからな」








そう、宝。


あいつらは宝だ。


廉も花音も万南も、俺の宝。








〜たからもの〜




あいつらは、俺が一生をかけて守ってやる。



《END》





〜▽あとがき▽〜〜〜〜〜〜〜〜



この話は、お二人の方からリクエストいただきました。


かのん様、蓮様。リクエストありがとうございます!


かのん様は随分とお待たせしました(>_<)

後は、気付いた方もいるかなと思いますが、子供の名前はお二人から拝借しました(^-^)

思ったような内容ではないかもしれませんが、ここまで読んでいただきありがとうございます!!


これからも当サイトをよろしくお願い致しますm(__)m


万桜
 

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