不思議な国の時間割
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〜6時間目T〜
幸「貴方が…ブルーランドの支配者…」
そこにいたのは、見たことがある人物。
幸「…ラークスパー…」
そう、俺達に時間割を命じた張本人。
ラ「やぁ、待ってたよ♪」
ラークスパーは妖しげな笑みを浮かべた。
ラ「お疲れ様。これから6時間目を始めようか」
ア「これが、最後の課題です」
ホ「せっかくだから、派手にいこうよ」
3人が言っている意味がわからない。
ラ「最後の課題は…
『アリス、ホルシア、ラークスパーと戦い、勝利する』」
「「「…なっ!?」」」
戦う……!?
丸「なっ、何言ってんだよ!!」
切「そっスよ!何でそんな…」
ラ「別にいいんだよ、棄権しても。ただし、アウトと同じ扱いになっちゃうけどね♪」
ラークスパーはゆっくりと立ち上がり、壁に掛けてあった剣を人数分持ってきた。
生「これは………」
ラ「本物の剣だよ。斬ったら斬れる。もちろん君達のだけじゃなくボク達が使うのもこれと同じものさ」
ホ「斬られたら血も出るし、痛い。そんなのイヤでしょ?」
ア「逃げるか戦うか…選択肢は2つだけです。どうしますか?」
“逃げる”か“戦う”か…
ラ「傷を作りたくないなら心配はいらないよ。なんたって夢だからねぇ!1人でも生き残れば無傷で全員が元の生活に戻れる」
切「元の……生活に…」
ラ「そう、元の生活。…ただし、君たちは全てを思い出し、一生罪悪感に苦しめられるだろうけどね」
柳「一生、罪悪感に…」
空気が沈む。
逃げたい。
内心、現実から逃げたいんだ。
そんな空気の中、1人が剣を手に取った。
丸「俺はやるぜ!」
幸「丸井……」
丸「俺達は、その罪悪感を一生背負う覚悟で時間割に参加したんだ。こんな所で棄権する訳ないだろぃ!」
……そうだ。
ここまできて、何を逃げようとしているんだ、俺は。
幸「俺も、もちろんやるよ」
俺は剣を手に取った。
すると他のメンバーも腹を括ったのか、剣を手に取った。
ラ「そうこなくっちゃ♪」
ア「では、5分間の作戦タイムを設けます」
俺を中心に円になった。
幸「危なくなったらフォローに回る。それとアリス…彼女には気を付けて戦おう」
柳「あとは、一応担当を決めておいたほうが良さそうだ」
幸「そうだね。柳と柳生はホルシアに、丸井と赤也はアリスに、俺はラークスパーにつく。それでいいね?」
切「了解っス」
ラ「も〜い〜か〜い?」
ラークスパーの陽気な声が聞こえてきた。
幸「いいですよ」
ア「では、始めましょう。…あ、私が女性だからって手加減をしたら、大変なことになりますよ」
柳「…どういうことだ」
ホ「アリスの戦闘能力は、この3人の中でダントツに高いから」
……何だって…?
ア「ではいきますよ。よーい……スタート!」
スタートと同時に、俺達は担当の相手に向って走りだした。
*