不思議な国の時間割

□T
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〜2時間目T〜





アリスに連れて来られてたどり着いたのは、噴水広場だった。



幸「ここで次の課題を…?」

ア「はい。では2時間目の課題を発表します。『向ってくる敵を素手で倒す』です」

真「敵…だと?」

ア「そうです。ホルシア」

ホ「ラジャー」



ホルシアは一枚のプレートを取り出した。

そのプレートには、一匹のカンガルーが描かれていた。



ア「これが敵の姿です」

切「素手でって、パンチとかキックってことか?」

ア「そうです。1人につき5匹がノルマになります。それが出来なければ課題失敗でゲームオーバーです」

仁「なるほどのぅ…例えばそこら辺に落ちとるパイプなんかを使ってもアウトなんか?」

ア「そうですね。素手が原則ですから。…しかし、最後の手段として、1人1個この“クリアボール”を配ります」

柳「クリアボール?」

ホ「これを標的に当てると、約半日ほど消えるんだ」


ホルシアはクリアボールを広場にあるオブジェに投げつけた。

するとオブジェはあっという間に姿を消した。


ジャ「なるほどな」

丸「倒したカンガルーはどうなるんだ?」

ア「消滅します。逆に言うと、消えなければ倒したことになりません」

ホ「カンガルーの胸元にあるメーターがダメージを表しているから、それが満タンになれば消滅するんだ」


アリスは懐中時計を取り出した。


ア「もうそろそろ授業開始ですね…」




キーンコーン カーンコーン…─



ア「…さぁ、授業開始です」



チャイムと同時に、プレートで見たカンガルーが大量に飛び出してきた。


丸「うわっ、来た!」

切「多くないっスか!?」

真「…考えている暇はあるまい。行くぞ!」

「「イエッサー!!」」

真「王者立海の意地を見せるんだ!」


真田の掛け声に皆走りだした。



幸「…っ、はっ!!」



俺は一番近くにいたカンガルーを一発殴った。

すると思いの外一発のダメージは大きいようで、3、4発ほどで消滅した。

これなら、いけそうだ。

他の奴らも問題はないだろう。

俺はあと3匹を一気に倒した。




丸「なぁ、幸村くん」

幸「っと、何?丸井」

丸「これって、俺らは殴られても平気なのか?」



…そうだな…

アリスに聞こう。



幸「ねぇ、アリス…」


アリスの方を向いた瞬間、時が止まったように感じた。


幸「……アリス…?」


彼女は、今にも泣きそうな表情をしていた。

俺はそれに気をとられ、背後から襲ってくるカンガルーに気が付かなかった。



丸「…っ!幸村くん危ねぇっ!」

幸「えっ……」


振り向くと、カンガルーが俺に飛び掛かろうとしていた。

しかし、俺は突然のことにその場から一歩も動けなかった。






〜2時間目T 終了〜

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