A Battle In AnotherWorld

□-翻弄される騎士達-
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Epic9


翌日、私は練習には参加せず、ドリンクを作っていた。

もう完成する…というところで、部屋の扉が開いた。


鈴「ねぇ、ミツくん…話があるんだぁ…///」



……なんだかとってもとってもイヤな予感…


『…何ですか?』


夢丘は顔を赤らめてお得意の上目遣いで言った。


鈴「鈴奈ぁ…ミツくんのことが、好きなの…///」



…やっぱりキタ。

告白。

どうしよう、ホントに勘弁して欲しいんだけど。


『でも、俺たち会って2日目ですし…』

鈴「愛に日にちは関係ないのぉ!!」


いや、私にとっては大アリなんですけど。

大体、私は女だ。…まぁ、男でもOKはしないけどね。


『…申し訳ないですが、気持ちには答えられません』

鈴「えっ…なんでぇ!?」

『好きな人がいるからです』

鈴「誰っ!?誰なのぉ!?」


必死に問い掛けてくる夢丘。ちょっと優越感。


『言えません』

鈴「鈴奈は告白したんだよぉ!聞く権利があるのぉ!」



……ウザイ。超絶ウザイ。究極にウザイ。


それでも何も言わない私に痺れを切らしたのか、夢丘が動いた。


鈴「…いいわ。鈴奈をフッたこと、後悔させてやる!」



えっ、いきなりキャラ変わり過ぎじゃないですか?


夢丘はそう言うと自らのジャージに手をかけ、思い切り引き裂いた。

そして、耳につく甲高い声で、コートに聞こえるように叫んだ。



鈴「キャァァァァァァ!!!!」



するとすぐに数人の足音が聞こえてきた。
それと同時に扉が勢いよく開く。


「「「鈴奈っ!?」」」


入って来たのは、鈴奈信者の男子達。



向「クソクソ!鈴奈に何したんだよ!」

忍「自分、鈴奈に何の恨みがあるんや?」

桃「鈴奈先輩っ、大丈夫ッスか!?」

鈴「グスッ…だ、大丈夫…」

菊「全然大丈夫じゃないにゃ!」

仁「ウチのマネージャーになんてことしてくれたんじゃ。のぅ、柳生」

生「まったく、宍戸くんの従兄弟だというから安心していたのに…」

乾「とんでもない輩だったな」


なんですかこの展開。

いつの間にか嫌われになっちゃいそうなんですけど。


『俺は何もしてませんけど』

鈴「…っ、ひどい!鈴奈、すごく怖かったのにぃ!!」

『嘘はほどほどにしてください、夢丘さん』

向「っ、ふざけんなっ!!」


向日くんが手を振り上げたと同時に、部屋の扉が開いた。


日「何やってるんですか?」

海「桃城てめぇ、何みじめなことやってんだ」

『…日吉くんに、海堂くん?』


そこには、氷帝の日吉くんと青学の海堂くんがたっていた。


日「そんなことしてる暇があったら、練習したらどうですか?」

忍「日吉…お前随分偉くなったなぁ」

日「集団リンチ仕掛ける人よりは偉いと思いますけどね」


日吉くんがそう言うと、そこにいた人達は「覚えとけ」なんてありきたりな悪役の台詞を口にしながら部屋から出ていった。



海「…大丈夫ッスか?」

日「ウチの先輩方が、すみません」

『いや、ありがとう』


2人は、私に手を差し出した。
私はその手を掴んで立ち上がった。


すると日吉くんが言いにくそうに口を開いた。


日「あの…実は俺たち、昨日の夜部長達とミーティングしていた内容を聞いてしまったんです」

『…え?』

海「俺も日吉も部長に用事があって、ミーティングルームの外で待ったんス。そしたら中から内容が聞こえてきて…」


あー、またやってしまった。

…まぁ、仕方がない。


『そっか…じゃあ改めて自己紹介するね。私は立海大附属中3年の柏木万南!よろしくね』


すると2人も「よろしくお願いします」と返事をしてくれた。


純粋でかわいい。

赤也くんといい、この2人といい、2年生の子達がすごくかわいいんですけど。

『うん、ありがとう。練習に戻っていいよ。私はこのドリンク配りに行くから』

私たちは部屋を出た。






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