誇り高きシンドリアの梟
□謝肉祭
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「なんだ、なんだ〜??赤くなって」
「何でもないです!アルディアを今すぐ返してください」
「え〜ジャーファル君のケチ」
「彼女が迷惑してるって言ってるんですよ!」
「迷惑してるのか??」
「いい加減に離せねーと潰すぞチビ輔」
意識が摩り替わっていようが
映る景色は一緒だ
ストラスの一言でシンの顔からさっと血の気が失せる
何をとは聞けないでしょうね……
「仕方ない、この可愛い梟は開放しよう」
「どーも」
乗せられた膝の上から地に足をつける
「ふむ、梟というよりは妖精だな」
「あ゛?」
何言ってんだこいつ状態の王を睨めば
直ぐに手を引かれた
「ちょ、じゃーふぁ」
「……」
流石にこの恰好でつれまわされるのは勘弁いただきたいのだが
そう思うも、謝肉祭の賑わいはだんだん遠のいていく
あっという間に夜の静けさが周りを包んだ