誇り高きシンドリアの梟

□魔装
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「フォカロルかよ……」

「ん?ああ、君が噂に聞くストラスか?」


声の質が変わる

アルディアの声であるが、何時もより少しだけ低い



「迷宮以来だなチビ助」

「確かに、珍しいジンだ」

「ふん、いい加減離せよ気色わりぃ」

「アルディアではないと分かっていても傷つくぞ流石に」

「フォカロルに抱かれるなんざ真っ平だ、ほら、離せ」



抱いていた手を離せばアルディアの身体を借りたストラスは俺から離れる

中身はどうであれ、やはり彼女の魔装は美しい



「文献で見た天使そのものだな」

「あ?何処の時代に黒い羽の天使が居るよ」

「口が悪いぞ?」

「嫌だったらとっとと別の奴に切り替えろ」



どうやらこのジンはフォカロルを大層毛嫌いしているらしい

ジンにも好き嫌いがあるとは興味深いな



「俺は紅炎みたく瞬時の切り替えができなくてな」

「ちっ、しかたねーから我慢してやるよ」



その言葉に苦笑をもらす
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