誇り高きシンドリアの梟
□怨んでもいいぞ
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「アルディア、今世界がどうなっているのかは知っているな」
「はい」
「その原因も?」
「アルサーメンが関与してるのは間違いないでしょう……」
鋭い射抜くような金の瞳をじっと見る
「俺はおそらく近いうちにお前の大事な者を殺す」
「………」
「怨んでくれて構わない、裏切ることすら許そう」
ゆっくりと立ち上がり私との距離をつめる
私は動かない……ううん、動けない
ああ。この人はなんて、優しくて残酷なんだろう
私の返答なんて昔も今も変わらない
「私が、貴方を怨むことも裏切ることもこの先未来永劫ありません」
「ほぅ」
「大事だと言っても敵であることに変わりはありません」
「育ての親であってもか?」
「貴方に着いて行くと決めた日に私は父上を裏切りました、もう、私に家族は居ません」
「そうか」
そう言って髪をなでる
それはこの人の癖