誇り高きシンドリアの梟
□記憶
2ページ/5ページ
「運命を呪うなら、お前を連れて行ってやろう」
血の匂いが鼻を掠める
小さな家は壁という壁に血がベットリとこびり付いている
見覚えのある男の傍には事切れた父親
これは……私の過去なんだ……
でも、あの人が話してたのとは大分違う
どちらが本当なのだろうか?
ボーっとそんなことを考える
小さな私は差し出された彼の手を取る
初めて知った他人のぬくもり、愛情
結局私は彼の望む通りの人間にはなれなかった
出来損ないだと昔烏に言われた
その通りだ
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ