誇り高きシンドリアの梟
□記憶
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寂れた村
そこが何処なのかは覚えてない
けれども、見たことのある村だった
飢餓が酷いのだろう
いたるところに骨と皮になった人が居た
中には既に事切れている者も
草木は枯れ砂埃が風に舞う
そんな中ボロを着た小さな女の子が空の水桶を持って歩いてきた
露出している肌という肌には青い痣があった
あれは……私?
そう自覚すると同時に場面が変わる
男の怒鳴り声
何かを叩き割る音
恐怖と怯えと悲しみが混ざり合った感情が流れてくる
父親……と思える男に暴力を振るわれる小さな子供を見る
ああ、アレじゃいつかは死んじゃう………