誇り高きシンドリアの梟

□相談
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頬が熱い

そんな深くは切ってないと思う

けど、まぁ、切ったのに変わりは無いから熱を持っても仕方ないか



「アルディア?!お前その顔どうした??!」



ああ、厄介なのに見つかった



「先ほど木の枝で引っ掻きまして……」

「お前、いつ外に出たんだ?」

「………それはぁ……」

「アルディアちゃん後ろめたい事あると視線逸らすよね?」

「ぅ……」

「ほら、とりあえず手当てだ話しはそれから」

「はい……」



大きな手

こんなにもこの人の手は大きかったろうか?



「シン……」

「ん?どうした?」

「あ、い、いえ、なんでもないです」

「なんだなんだ〜俺にほれちゃったかぁ〜??」

「ば、馬鹿いわないでください誰がアンタなんか好きになりますかっ!」

「口調が戻ってるぞ」

「はっ。も、申し訳ありませんシン様」



いけない、思わず礼儀を忘れた




「まぁ、いいさ、今は俺とお前の二人きりだからな」

「言い方が犯罪臭いです王よ」

「傷つくなぁ」



診療室の扉を開ければ染み付いた薬草のにおいが鼻を掠める

そろそろ、香をでも焚こうか……



「傷薬は何処にあるんだ?」

「自分でしますよ。其れくらい」

「いいや、俺がしたいんだ」



ニコニコと人のいい笑みを浮かべる

こういう笑みのときは絶対に引かないんだよなこの人……
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