青エク
□マシュマロピンクの唇
1ページ/1ページ
あれ、いつもより唇艶やか?
まぁ俺は珍しく女の子の変化に気が付くのが遅かったんやけど、それもしようのないことやと思うんです。あんな化粧っ気のない子が急に化粧するなんて思いもよらなかった言いますかね。もしかして艶があるように見えるんはグロスとかそういう女の子らしい可愛いもんとはちごうて、天ぷら食べたからとかいう色気のないもんやろと、俺はそう思うとったんですわな、これが。
「今日、揚げ物食べた?」
「成る程、喧嘩売ってるのか」
うん、どうやらちごうたみたいや。ちゅーかなんやろ、俺やらかした感じや。むっちゃこっち見とる。にらんどる。ううん、なんやろ、今日はいつもより色っぽい?なんや、愛理、やっぱり化粧か?この辺で俺はやっと気付き始めたんですけど…女の子の変化に気付かないとか俺最低ですわな。でもなんで気付かなかったんやろ。愛理やない女の子なら気付くと思うんですよね、これが。
「どーせ色気なんてありませんよ。」
「んなことないわ。その、」
(まともに顔が見れないんや、可愛くて!)
ぷくと頬を膨らませて頬杖をつく姿がいつもとはまたちごうた感じなんですよ、ここでも。女の子はみんな同じで可愛いいとか思うとった俺の常識を覆す云いますかね、
「ほっぺにちゅーして下さいよ」
なんや、いつもみたいに一言"可愛い"と言えたらそれで良かったんですけど、俺はちょっとふざけてしもうて、まぁ坊、その時に殴られたもんやから湿布臭いんですよ。え?なんでふざけたかて、そりゃ、
(恥ずかしいやないですか!)
マシュマロピンクの唇
(いやまぁちゅーしたいんは本音ですけど)(うっといわ!)(とかいって坊も愛理の唇に興味が)(黙らんかい)(まぁーあげませんよー、えへへー)(なんやこいつ)