中編てきなモノ
□戸閉様より
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〜九番隊前〜
書類を届け終えて、九番隊に戻ってきたら隊舎前でウロウロしてる人を見つけた。
歳はウチよりも低そうで、少年という感じだった。
今まで見たことないような・・・。
九番隊は初めてなのかな?
「どうしたの?」
「っ!!」
後ろから声をかけると、案の定びっくりしながら振り向いた。
「九番隊に何か御用で?」
「・・・えっと、あの、」
「?」
「岸村セイナという人はいますか?」
「!!」
今度はこっちが驚く番だった。
岸村セイナ。
暗部副隊長。
その正体は自分。
だがこれは誰にも言っていないし知られたこともない。
それなのに何故この目の前にいる少年は知っているのだろうか。
「そんな隊員は九番隊にはいませんが」
自分でも耳を疑うぐらいひどく冷静な声が出た。
「隠してるとかではないんですか?」
この少年・・・。
「そんな必要ないっしょ。つーか普通いたら教えるし」
「ハハ・・・・ですよね。すいません」
「いーのいーの」
そうして少年は一礼してから走って去って行った。