中編てきなモノ

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〜九番隊〜

「檜佐木さん。ウチね、今日あの百瀬家の家宝触っちゃったよ!」

「ふーん・・・」

「でね、それが弓だったんで試し打ちもさせてもらったんすよ」

「良かったなー・・・」

「・・・・何でそんなにテンション低いんですか?」

全くと言っていいほどウチの話に興味が無さげだ。
しかも手に持ってる書類から顔を上げようともしない。

いつもよりテンションが低いよ。

「・・・テンションが低いんじゃない」

「えっ?」

「蒼てめぇ今日遅刻しただろ?」

「あぁ・・・まぁ、はい」

「今月、何回遅刻した?」

「んー、2回っすか?」

10回だ馬鹿。なんだ2回って」

あれ?
記憶の中では2回だと思ったんだけどなぁ。

でも分かったことがある。
檜佐木さんはテンションが低いんじゃなくてキレてるんだ。

ヤバい逃げたい

「・・・・理由は?」

「はい?」

「遅刻した理由は?」

「・・・・・・・・ね、」

「ね?」

寝坊です!すんませんしたー!!

勢いよく頭下げちゃったよ。
条件反射でつい・・・。

「蒼、」

「・・・・何でしょう?」

「書類5倍」

あっやべっ。

泣けてきた。
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