中編てきなモノ
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〜現世・昼〜
「疲れた〜・・・・」
今ウチは現世任務中でーす。
で、内容は虚討伐なんだけどさぁ・・・。
今日なんか出てくる確率が高い。
昨日おとといあたりは1日に最高でも5匹だったけど、今日この段階でもう5匹超えてるから。
まぁウチだけじゃないんだけどね。
現世任務に来ている人は。
檜佐木さんもいるんだー。
「よぉ。調子はどうだ?」
噂をすれば何とやらだな。
「良い方だと思いますよ」
返事を聞くと、檜佐木さんは少し笑った。
「あの、檜佐木さん。始解しないんですか?」
まだ檜佐木さんの始解を見たことはない。
『気に入らねぇんだよ、形が』
前に檜佐木さんはこう言っていた。
しかし戦闘の時はそんなこと言ってられないだろう。
強敵が現れたら自然と始解をしなければいけない状況になるはずだ。
もしも相手が強くても気に入らないという理由で始解をしなかったら、それは戦闘をなめているとしか言えない。
「しない」
あぁそうか。
虚で副隊長格に対抗できるのなんてそうそういないよね。
だってウチが倒せてるんだもんね。
「つーか虚倒すのにいちいち始解してたら、身がもたねぇっつーの」
確かに。
始解すると疲れる。
「じゃっ俺はいくかr」
「檜佐木さーん、一緒に虚討伐しましょーよー」
「・・・・お前さ、一緒にやるとか言って俺に虚討伐を任して自分は楽をする魂胆だろ」
あっバレた。
「まぁまぁいーじゃないっすかー」
「俺はやなんだけど」
「この際檜佐木さんの意見は無視でいきません?」
「いきません」
「えー?ノリ悪いっすね」
「てか俺上司。お前部下。分かる?」
「はい」
何を今さら。
「上司の意見無視してどうすんだ」
「それもそうっすね」
やっぱ上司の言うことは聞くのが一番だよ。
「じゃあ虚を任せないんで、共闘ぐらいはしてください」
するとちょっと考える間が空いて、
「ならいいか」
やった。
これで少しは楽になるだろう。