中編てきなモノ

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〜九番隊執務室〜

ウチは今ただならぬ憂鬱感に襲われている。

残業中なのだ。

で、執務室にいるのはウチと檜佐木さんだけ。

なんで檜佐木さんが執務室にいるかって?
そんなの知らないよ。
とりあえず聞いてみるか。

「檜佐木さーん、なんで副官室で仕事しないんですか?」

「ここに副隊長用の書類が置いてあるから」

「・・・・・・そっすか」

誰かが間違えて副官室じゃなくて執務室に副隊長の書類を置いたらしい。
で、檜佐木さんはその量の多さから副官室に持っていくのがめんどくさかった。

あー、実に檜佐木さんらしい。

「俺が居ちゃ悪いか?」

「いーえ。そういうわけじゃありません」

逆にいてくれて感謝だ。
副官室に書類を持っていく手間が省けた。

にしても最近寝ていない。

それは結構体には応えるもので。

ダメだ・・・・・。
文字が二重に見える。
しかもぼんやりして見えないし。

でもここで寝たら残業が徹夜に変わる。

睡魔を払おうと机に置いてあるすっかりぬるくなったコーヒーを飲み干してみる。

よし。
ちゃんと文字が見える。

・・・・・・・・。

なんていうのはほんの少しの時間で。

また睡魔が襲う。

もういいや。
十分ぐらい寝ても支障はないだろ。
それにもはや徹夜になっても構わない。

人は睡魔にはかなわないということを改めて実感した後、机に伏せた。
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