中編てきなモノ

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〜穿界門前〜

「眠い・・・・・」

「蒼だいじょーぶ?何があったの?」

そりゃ昨日書類2倍になったから。
2倍になった理由はウチがふざけたからなんですけどね。

自重してたから久々に2倍にされたよ。
こればっかりはいくらやっても慣れないんだ。

て感じで『書類やってた』と言いたかったんだけど・・・。

近くに檜佐木さんが居ちゃあ・・・ねぇ?

「では行くぞ」

今回の任務のリーダーともいうべき人はもちろん朽木隊長。
まぁこの中で隊長なのは朽木隊長だけだから当然か。

「えっどこ行くの?」

おいおいクロさんよぉ、そりゃねーだろ。

「我々は断界を通って現世へ行く」

朽木隊長、シンプルすぎて分かりやすいです。

「すいません」

謝った!
クロがとりあえず謝っとけばなんとかなるだろっていう手段に出た!

朽木隊長が今何らかの合図をした。
すると、音もなくただ静かに、しかし威厳たっぷりに穿界門が開いた。





〜断界〜

ここが断界かー。
壁がマグマが固まったみたいな形をしてるよ。
とても住めるようなところじゃない。

ウチ等は断界を何か知らんが二列で歩いてる。
前に檜佐木さんと朽木隊長。
後ろにクロとウチ。
そして先頭には真っ黒い蝶。
カワイイじゃなくて綺麗系の蝶。

「なんか暗い」

隣のクロが言った。

うん。
でも暗いは暗いでも

「どっちつかずの暗さだよね」

「・・・蒼、どういう意味?」

「暗くても普通に何でも見れるじゃん?何て言うのかな?豆電球ぐらいの・・・・

「おーい、自分の世界に入るなー」

今日はまだいい方なんだけどな。

「にしてもあの蝶何で飛んでんの?」

このウチの質問には

「地獄蝶っつってな。ここを安全に通るにはこの蝶が必要なんだ」

檜佐木さんが懇切丁寧に説明してくれました。

「どうも」

とりあえずお礼を言っておこう。

「ねぇ蒼、前の二人って蝶が似合うよね」

「何を言い始めたの?」

「だからさ、よく漫画とかの画像とか扉絵でキャラクターと蝶が一緒に乗ってる絵とかあるじゃん」

あー、ありますね。

「そんな感じで前の二人が蝶と一緒にポーズでも決めたら似合うんじゃないのかってこと?クロ」

「そうそう、こういう時は洞察力が優れててありがたいよ」

意味分からん。

「まぁー・・・・あの二人なら蝶以外でも何でも似合いそうだな」

「・・・確かに」

「「イケメンだから」」

「フッ何が得であんなにイケメンなのかね」

「ホントだよ。そこまでモテたいのかい?」

「モテても逆にうっとうしいってだけなのに」

「きっとあれだ。写真集出したら1日で完売だ」

「めちゃめちゃ売れるだろーよ」

「「何を話している/何を話してんだ?」」

はもりながら振り向かれた。

「いえ、大したことじゃありません」

「ただちょっと暗いなー的なことを」

ちなみに冷静に応答しながらも背中は汗でびっちょりです。

ココハスコシアツイノカナ?

「おっもう少しで出口だ」

マジですか。

さて、初めて現世に行ってきまーす。

出口を潜り抜けてー・・・
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