中編てきなモノ
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「クロ、冬休みに4日間連続で空いてる日ある?」
マジ?
滅多に人を遊びに誘わない蒼がこんな質問するとは・・・。
しかも4日間って泊りかな?
珍しいこともあるんだね。
「というか、冬休みはほとんど空いてるけど」
「えっ?バイトとかしてないの?」
「うん」
「チッ何気金持ちが」
蒼さーん?
なんか今聞こえましたよー。
しかもいつもの声量で言ってたからくっきり聞こえてたんですけど。
「じゃあ何?チッ何気金持ちがって言えばいいのか?」
はい、今ちゃっかり読心術使ってたね。
もうやめてくれって。
何でこんなにも洞察力が優れっちゃってんの?
そんなに人の考えを見たいの?
本心見ないと人を信じられないの?
「別に信じてるさ。でも面白いから」
人の心を面白がるなー!!
そしてまた勝手に見やがったよ、こいつ!!
「アハハ。じゃあウチが空いてる日で組んじゃっていいの?」
「いーよー。蒼ってバイトしてんの?」
「してるよ」
「何のバイト?」
「とあるところで接客業」
接客業!?
こんな人並みの感情がちゃんとあるって自身では言ってるけどこっちから見たら全然欠けてる蒼に出来るのか!?
いや、逆に合ってるかもしれないな。
なんせ人の心を操るのがうまいから。
「んなことはどうでもいいだろ」
すいません。
「じゃあ生徒会副会長の権限で新聞部室を・・・あっいいや。これはウチがやる」
いいんかい!
でも新聞部室なら蒼の権限で出来るしね。
「お前さぁ、それよりも『ん?なんで新聞部室?』の方が先に出るんじゃないの?」
もう読心術に慣れた・・・・。
確かになんで新聞部室?
「学校で合宿するためー」
合宿かぁ〜。
「・・・・・・・・何すんの?」
「ハハハ」
何その乾ききった笑いは!?
「あれだよ、あれ」
あれって!?
「だから調理室とかも貸してくれるようにしてほしいんだけど。これはクロの権限で」
「分かったけど、何すんの!?」
「www」
もはや笑いじゃなくて文字!