中編てきなモノ

□B
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「あ〜草履痛てぇ〜」

浴衣で花火をしている六回生1グループ

当然蒼も浴衣なのだが、草履が合わず嘆いていた。

「蒼大丈夫?」

クロが心配している。

「うん大丈夫」

「いや、血出てるからー!」

「えっマジで?」

シロにより蒼は自分が少しヤバい状況にいることに気が付いた。

「じゃあウチさ、ここで休んでるよ」

「うん、わかった」

シロとクロが、みんなが集まっているところへ行くのを見て、蒼は近くの木に背中を預けて座った。

「あーあ、せっかくの花火がなー」

「黒鳥にもそう思う時があるのか」

「わっ!・・・て修兵先生か」

蒼の目の前に修兵先生が現れる。

「なんだ、わりーかよ」

「いーや、全然。あとウチにもそう思う時があるってどういうことですか?」

「お前のことだから花火ですらめんどくせーって言ってそうだからな」

「どんだけウチはめんどくさがり屋なんですか!ひどいっすね。ウチは怪我して・・・」

「怪我したのか?」

「まぁ・・・怪我というより、靴擦れ?・・・・いや、草履ずれ?」

変なところに頭を抱える蒼に

「見してみ」

「えっ?先生、保険医じゃないでしょ?」

「あのなぁ、ある程度はできるに決まってんだろ?」

蒼の前にしゃがみ、心配しているような素振りを見せる修兵先生。

「たいした怪我じゃないんだけどなー」

そう言いながら、怪我をしている足を出した。

「血ぃ出てんのにたいした怪我じゃないって・・・お前なぁ」

「はいはい、さーせんしたー」

「・・・・たくっ・・・うおっ!」

その時修兵先生の背中に生徒がぶつかり、バランスを崩した修兵先生が蒼に抱きつく形になった。

「・・・・・・・・・あのぉ、修兵先生?離れましょーよ」

「あぁ・・・そうだな」

蒼の両肩をつかんで離れようとする修兵先生。

しかし、ふと動きを止めて蒼をじっと見る。

つられて蒼も修兵先生を見る。

見つめあう二人。

そしてその距離はたった10センチ。

「あのさ、黒鳥。俺、ずっとお前のことがs・・・・・・・・






ストーーーーーーーップ!!

「「えー?」」

「えー?じゃない!!」

「いいところだったのにー」

「ねー?」

黙れぇ!!

シロの妄想劇場、これにて終了
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