記憶のかけら

□説教。
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私が委員会の仕事を終わらせ帰宅した。
そして、マンションに入り冷蔵庫を開けた。

「あっ、冷蔵庫になんもない・・・」

すっからかんでした。
ってことでコンビニに行くことに。

「…着替えてから行くかな・・・
 塾の制服だと窮屈だしね・・・。」

そう言って身近にあったものを適当に取る。
そして軽く時計を見た。

「21:00・・・・・
 もう出かけてる奴らはいないよね。」

そう言って財布を棚から取り出し
マンションを出た。

********************

やはり、21:00になると人通りが少なく、結構寂しい雰囲気だが
蓮華にとっては結構好きな感じだ。

「さてと・・・まず牛乳と、おにぎりに卵に・・・・・あれ?」

視線をコンビニにずらすと見覚えのある人物を見つけた。

ピンクっぽい髪に左に傷跡が一つ。

気づかれない様にコンビニに入りその人物の後ろに回る。

ーやっぱし・・・コイツ変態だ。

はぁっと1つ溜息を小さくつく。

その少年が立っているのは・・・・・
持っているかばんを両手でつかむ。

そして振りかぶり

「エロ本読むのは禁止だったはずだぞ。
 志摩 廉造。」
「Σぅわっだ!?;
 なっえっ!?えっ!!?;」

どうやら叩かれたことに驚いたのと
注意されたことに驚いたのだろう。

頭をさすりながら後ろを振り返る。

「蓮華ちゃんっ!」
「・・・・・なんだその気味の悪い笑みは…」

どうやら自分に気づいたらしく見た瞬間
目を輝かせた。

一瞬その笑みに「うっ」と来たが1つ咳払いして立ち直る。

「まず、なんでお前がこの時間にコンビニに居る。」
「いや、それ蓮華ちゃんも同じやん」
「私は食料が無くなったから買いに来ただけだ。」

ふいっとそっぽを向き籠を持つ。
そして買い物を始めた。

「・・・・・」

にこにこにこ

「・・・・・」

にこにこにこにこ

「おい!志摩廉造!!」
「なんでフルネーム!?;
 もう『志摩』って呼んで・・・いや、『廉造』でもええで?」
「そんなことではない!!」

さっきから色々買っているがずっと志摩がついてくる。
真面目にうざい。

「塾でもそうだったような…」
「お前を名前で呼ぶかフルネームで呼ぶかは私自身だ。」
「あははあいかわらずかたいなぁ〜」

ヘラヘラしたまま志摩が言う。

ー私だって好きで貴様の名前を呼んでるわけじゃない!!

「とにか私はもう帰るから、離れろ。」
「わかった!」
「・・・・・」

ーいきなり素直になったな・・・

じとっと見てからレジに籠を置き支払いをした。

あとは帰るだけ…と思った時。

「じゃぁ帰りましょーか?」
「・・・・・なんだその手は」

志摩がドアの前で右手を差し出していた。
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