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□第一話
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【主人公side】
いつもお母さんにほっぺた たたかれたりお腹なぐられたりしてた。
でもいちばんこわいのはすごくあついのを体におしつけられること。
お母さんはあおいがいるからお父さんがどこかにいちゃったって言ってた。
それでまたいつもみたいになぐられた。
でもその次の日、朝におきたはずなのに左がわがまっくらだった。
こわくなってお母さんに言ったらまたなぐられた…。
だからおうちを出てお外に出たらだれもあおいと目をあわせてくれなかった。
走って走っていっぱい人にぶつかっても走りつづけたらまだお母さんがやさしかった時に一回だけつれてきてくれたこうえんについた。
そしたらすごくねむたくなってあおいはそこで目をとじた―――――
―――――ハッとしておきたら大きなみちのまんなかにいた。
でもいつものみちとちがう。
きれいなお着物をきたお姉さんたちがいて、何かわからない人(?)たちがいた。
その人たちをジーッと見てたらその人たちがこっちに近づいてきた。
「お嬢ちゃん、今1人かい?おうちの人は?」
ニヤニヤしながら話しかけてきた。
でもあおいは長いあいだ人とあんまり話さなかったから、なにもこたえられなかった。
「ん?んだこのガキ、しゃべれねーのかぁ?ま、いっか。ねぇお嬢ちゃん、ちょっとおじちゃん達と遊ばない?悪いようにはしねーからさぁ!ギャハハハハ」
ゆってることはよくわかんなかったけど、なんだかこわくなってにげようとしたらそのおじちゃんにおててをつかまれた。
「逃げんなよガキィ。遊んであげるって言ってるんだから大人しくついてこいよ」
「い、いたい」
すごく強いちからでひっぱられてちぎれちゃうんじゃないかと思ったらいきなりおててがはなされた。
「おい、何やってんでィ。痛がってんだろィ」
あおいの前には、はちみつ色のおいしそうなかみのお兄ちゃんがいた。
「ガキ、早く逃げなせィ」
「あ、ありが「クソッ邪魔すんじゃねぇ!!」」
「早く行け!!」
あおいは言われてすぐにそこから走ってにげた。
まわりを見ないで走っていたらまっくらなところにきた。
もうヘトヘトだったからそこにすわった。
すわるとさっきのことを思い出してすごくこわかったからうずくまってた。
しばらくそうしてたらほうたいのお兄ちゃんがはいってきた。
そのお兄ちゃんはすごくやさしいおててであおいのあたまをなでてくれた。
今まであたまをなでられたことがなかったからすごくおどろいた。
今はかなしくないのになみだがでてきそうになった。
でもダメだ。ないたらまたなぐられる…
でもこのお兄ちゃんは今まであった人たちとはなんだかちがった。
何が、とかはわからないけど何かがちがった。
そんなことを思いながらジーッと見てたらそのお兄ちゃんはいきなりわらった。
「ククッガキ、俺と一緒に来るかァ?」
そのえがおがとてもきれいでこのお兄ちゃんならだいじょうぶだと思った。
だからその人のお着物のすそをつかんでうなずいた。