淡い花の非凡物語
□標的01.登校タイマー
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01.普通の朝
ーーーーーピピ…、ピピ、ピピピピ……
「ーーーっ、ーー…ツッ君!…起きなさい!ツナ!!」
「うわぁっっ!?…い、ってー! な、なに…?」
大きな声に驚きベッドから凄まじい音をたてながら転がり落ちた俺を呆れたように仁王立ちで見下ろしている母さん。そして母さんの勢いは止まらない。
「何、じゃないわよ。何時だと思ってるの?蜜散ちゃん来てるわよ」
蜜散と聞いて、頭が少しだけ覚醒する。
そして、時間を確認するためにさっきまでけたたましく鳴っていた時計に手を伸ばして、頭が真っ白。
「ーーえ、…!?遅刻ーーーーーーーー!!!」
「ちょっと、ツッ君!?……もぅ。」
騒々しく下に降りて行った息子を見てため息をつきながら投げ捨てられた時計を拾った。
そしてどうしてあそこまで慌てて行ったのかを時計を見て気づく。
「あら…これって…。流石蜜散ちゃん!」
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