過去拍手
□言いたいことは、言わないと
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季節は冬、時刻は夕方頃の出来事。
「瞳ってさ…本当に言わなきゃいけないことをどうして言わないの?」
出会って1年
『言わないっていうか…言えない…のかな?』
とても大切な私の友達
「1年以上も付き合ってるんでしょ?ちゃんと言わないと瞳の身体がもたないよ」
彼女は、瞳はいつも彼氏の仕事が終わるまで起きて電話がかかってくるのを待ってる。
「バイトだって朝早いんだよ?それなのに夜中まで起きてたら倒れちゃうよ」
たとへ電話越しでも、私がすごく心配してることを分かってほしい。
「瞳が倒れたら、あたしが困る」
きっと今の私は
『うん…でもさ、彼氏も寝不足の状態で運転してるから何時事故を起してもおかしくないから心配なんだよ』
とても泣きそうな顔をしてるだろう。
「…まぁ、それは分からなくもないけど…」
『事故が起きても、あたしには分からないんだもん』
そんなこと言われたら何にも言えなくなる…
「そっか。……瞳?」
『ん?』
「何にも知らないのに、いろいろ言ってごめんね!でも、無理だけはしないでね」
明るい声で言えば、小さい声で『うん』という返事が返ってくる。
こんなあたしと友達になってくれたあなたを
あたしは大切にしたいから。
だからあたしはあなたにこんなことを言うんだ。
大好きだから。
人として、とても尊敬してるから
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『ごめん、熱出たから今日学校休むね』
ある時急に送られてきたメール
だからあれほど無理するなと言ったのに。
「ご飯食べて、薬飲んで早く治すんだよ」
言いたいことは、言わないと