部長(副管理人)の小説

□生クリームをのせて
1ページ/1ページ

昨日降ったばかりの白い綿毛達は、窓から見える棚田を立派なショートケーキに変えていた。

見た目にも軟らかそうで。

ふわふわとした感触がしそうで。

初雪がこんなにも、生クリームのように見えるなんて。

私の隣に来て一緒に外を眺めた彼が、

「おいしそうだな」

と素直に言うと、同じことを考えていただけに、思わず笑みを溢してしまった。

そんな私を見て、彼もまた微笑んでいた。

「今日は、ケーキを作ってみましょう」

「生クリームがたっぷりのったやつがいいな」

美味しくできたケーキを二人で思って、どちらからともなく、笑いあった。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ