09/01の日記
07:41
小話 ―傷ついた君に― コ哀
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―傷ついた君に―
コ哀
手際よく、着ていた衣服を破っていく。痛みに耐えるため白くなるほど握り締められたこぶし。その小さな手にどれだけの力が込められているのか。
布切れの下から現れた傷口を見て哀は息を呑んだ。
「………痛い?」
尋ねてから、バカなことを聞いたと哀は思った。
これだけの傷が痛くないはず、ないのだ。
「…痛くねーよ」
なのに、そう彼は強がって本当の事は言わない。いつものことだ。
脂汗まみれの彼の言葉にクスリと笑うと私は質問をかえた。
「じゃあ、怖い?私に傷口なぞられて」
強がる彼の本音が聞きたくて、少々意地悪な聞き方をする。それなのに、また彼は笑ってこういうのだ。
「バーロー、そんな顔してるやつ、怖くねえよ」
胸がぎゅっとしぼられる。
「なぁ、泣くなよ。オメーの泣き顔見てる方が、いてーんだよ」
それが、たった一つの真実だというように彼は不器用に告げる。
目元を払って、いつものように哀は言う。あきれたように、愛を込めて。
「……ほんと、バカね」
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哀ちゃんを守って負傷した江戸川さん。
怪我したをした方も守られたほうも、結局傷つくという話。
はわわ、パチパチありがとうございます。優しいお言葉を!
リアル痛みが消えるまでに、どんどん名探偵を痛め付けたいと思います\(^O^)/
お礼また改めて★お待ちください
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