An element and Easter

□予告
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あたしがいた世界には何もなかった。



愛も、自由も、幸せも、何も。


ただの操り人形としてしか生きていけなかった。


だから、死にたかった。


早く、早く、早く。





  ププーッ!!





この轟音をどれだけ待っていたか。



そしてあたしは痛みを伴い、重い瞼を閉じた。


だけど何時まで経っても静寂が訪れることはなかった。





「ゼオラ。」






それが新しいあたしの名前。





恵まれた家族や友人。



でも、やっぱり幸せっていうのは崩れるものなんだ。





「何、これ・・・・・・」





失った。


大切な人たちが、消えた。


自分だけが生き残ってしまった。


 

何もない。


また、何もなくなってしまった。


















「おれの名前はルフィ!お前はなんて言うんだ?」





空っぽの体となったあたしに響いたのは、彼の声。



取り戻したい。心からそう言えるようになった。


守りたい。そう行動に移せるようになった。


助けたい。あたしの中にその思いが溜まりだした。





時が過ぎても、あなたはいつも同じ。


あたしのことを一番に考えてくれるんだ。





「ルフィ、久しぶり!」



「ゼオラ!!」





「おれは、ゼオラにずっと隣にいて欲しいんだ。」



「ルフィ・・・・」



「勝手にどっか行くなんて許さねえからな。」



「・・・・・・うん。」





だから、あなたの隣にいつまでもいたいよ。





「麦わらぁ、お前は何もわかっちゃいねえ。コイツの能力も、価値もだ!」



「我の力となり、その能力を解放せよ。」



「政府も恐れているお前の力がこの世界を滅ぼす可能性を持っている。」





いつまでもあなたと一緒にいれるために。





「少なくとも、僕は今の政府に不満があるよ。」



「俺達は何故剣を振るうと思う?」



「んな、しみったれんなって!俺達がなんとかしてやっからよ!」



「お前はもっと頼れ。1人の仲間として周りの奴らに少しくれぇ弱音吐いてもいいんじゃねえか?」



「俺達が協力してやる。お前をマリンフォードまで連れて行けばいいんだろう。」









あたしは戦おう。守るために、助けるために。





限りない幸せを手に入れるために。





『ハジメマシテ、海軍。ハジメマシテ、白ひげ。

そして、ハジメマシテ、世界!!


さあ、手始めに



















           ココを消そうか。』





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