世界一初恋
□Wedding ring
2ページ/6ページ
教会に行ってみると、そこには結婚式を挙げていたカップルがいた。
「いいなぁ・・・。」
凄く幸せそうで、見ていた俺はつい口を滑らせた。
「あ、べ、別に深い意味はないんですけどね・・ハハッ・・・。」
高野の視線に慌てながらも、律は弁解を試みた。
「小野寺、ちょっと待っててくれないか?」
「え、何かありました?」
「あぁ。
買い物の時に買い忘れた物があってな。
ちょっと、行って来るからここで待ってろ。」
と、高野は教会から下にあるデパートに足を運んだ。
教会から出てきたカップルは親戚や友人、知らない人までの範囲に花嫁は花束を投げた。
近くにいた律は、放り投げられた花束を受け取った。
「あなたに、幸あれ。」
と、律は花嫁に言われ会釈をして
「結婚、おめでとうございます。
どうか、幸せになって下さいね。」
と、笑みを零した。