世界一初恋
□好きで好きで・・・。
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「高野さん?」
今日、早めに帰れるってことでいつものように嫌がる小野寺の手を掴んで、桜の咲くいい景色が見られる場所に立ち寄った。
「うわぁ〜!!キレイ・・・。」
「ほんとだな。」
「風が強いのは、ちょっと勿体ないですね。」
「なんで?」
「だって、せっかくキレイに咲いたのに風のせいで舞ってしまって。」
「桜は、舞うからいいんだろ。」
「それは、そうですけど・・・。」
桜・・・、あの頃も桜・・咲いてたっけ。
「小野寺、髪の毛に桜の花びらくっついてるぞ。」
「え?ど、ドコですか?」
ヒョイッと一枚の花びらを取ると、高野は律に
「この花びらも、小野寺が好きなんだろう。だから、くっつきたがるんだよ。」
こういう台詞は、俺が言うからいいんだ。
案の定、小野寺は顔を真っ赤に染めて
「ば、バカなこと言わないで下さい!!」
って、お前はいつものように言うんだろ?
俺は、お前のことは何でもわかるし、知りたいこともいっぱいある。
だから、教えろ。
10年間のこと。
全部。
俺は、小野寺にキスをした。
深く優しいキス。
お前は、暴れて嫌がる。
でも、もう離さない。
手に入れてやる。
誰が何と言おうと俺は、
一生・・
小野寺律が
好きだから。
End
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