世界一初恋
□恋敵
2ページ/21ページ
「おい。仕事の邪魔だから、とっとと失せろ。」
背後に黒いオーラを纏った高野は、律の横にいる男に話し掛けた。
「なぁに?あんた。あぁ、ここの編集長様だったっけ?何様のつもり?今、律君を口説いてるとこなんだけど。」
「あ・・の、高野さん・・。ちょ、光輝君!」
光輝(コウキ)と呼ばれた男の子は、律と歳も近くエメラルドで必死に働いてる律をずっと見ていて口説くことを決心したらしいのだ。
「小野寺。仕事する気ないなら、出ていけ。」
「っ!!」
「出ていけってちょっとひどくない?ね、律君、暇になったんだから、どっか遊びに行こうよ。」
「ごめん、光輝君。仕事するからまた後でね。」
高野の所に、原稿を
渡しに行こうとする律の腕を掴み引き寄せた。
「ちょ!!」
「律君、また後でね。」
チュッ・・・
頬に軽い口付けを落とすと、手を振りながら自分の持ち場へと帰って行った。