世界一初恋
□温泉ツアー
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「はぁ・・・。」
大きく溜め息を着くと、
前を歩く俺の上司でもある高野政宗は、こちらを睨んでくる。
今の高野さんは、俺のことを好きだと言ってくる。
しかも、何回も。
若気の至りの時は、俺も好きだった。
でも、今は傲慢で強引で・・・すごくうっとおしい人だ。
だけど、最近は気持ちがグルグルし出してわからなくなってきていた。
好き・・・
嫌い・・・
・・・わからない。
高野さんの友達でもある営業の横澤さん。
あの人は、高野さんのことが好きで一時期荒れていた高野さんの側にずっといたとして親しげに接している姿を見て、気持ちが悶々としてくる。
今日は、その営業さんも一緒だから、結構なとばっちりも受けるんだろうな。
俺と横澤さんは、高野さんを巡って言い争い的なことになっている。